- 傷跡修正は保険適用できる可能性がある
- 保険適用が期待できる3つの傷跡タイプ
- 傷跡修正でも保険適用外となるケース
- 傷跡の相談はどこへ?皮膚科と形成外科の違い
- 傷跡修正で受けられる主な治療法
- 当院の傷跡治療へのこだわり
- 傷跡の修正は当院にお任せください
「この傷跡、ずっと残ったままだったらどうしよう…」
「治療したいけど、美容目的って判断されて保険が効かないんじゃ…」
「そもそも、どこに相談すればいいのかわからない」
傷跡に悩んでいても、「見た目の問題だから仕方ない」と諦めてしまっていませんか?
実は、すべての傷跡修正が自由診療になるわけではありません。火傷やケガのあとの引きつれ、ケロイドなど、日常生活に支障をきたすような症状がある場合には、保険が適用されることがあります。
本記事では、保険が適用される具体的な傷跡の種類や、実際の費用例、治療内容、クリニックの選び方までをわかりやすく解説します。医療機関に相談する第一歩を踏み出せるよう、不安や疑問に丁寧に寄り添います。
傷跡修正は保険適用できる可能性がある
「傷跡の修正=美容目的」と思っていませんか?
実は、すべての傷跡修正が自由診療(自費診療)になるわけではありません。治療の目的が見た目の改善ではなく、日常生活に支障をきたしている機能障害の改善であれば、健康保険が適用される可能性があります。
例えば、ケロイドによるかゆみや痛み、関節の動きを制限するような瘢痕拘縮(引きつれ)などは、「医療行為」として扱われるため保険適用の対象となりやすいです。
保険適用が期待できる3つの傷跡タイプ
どのような傷跡が保険適用になるのでしょうか。ここでは、保険診療の対象となりうる代表的な傷跡と、具体的な治療費用について解説します。
ケロイド
ケロイドは、外傷やニキビ跡などが原因で、赤く盛り上がった傷跡が元の傷の範囲を超えて広がっていく状態です。かゆみや痛みを伴うことも多く、単なる美容上の問題にとどまらないため、保険適用の対象となります。
注射による治療の場合、3割負担で1回あたり3,300円~30,000円程度が目安です。
肥厚性瘢痕
肥厚性瘢痕は、ケロイドと似ていますが、傷が元の範囲を超えて広がることはありません。赤く盛り上がって硬くなることが特徴で、時間の経過とともに徐々に平らになる傾向があります。肥厚性瘢痕も、かゆみや痛みが伴う場合は保険適用となるケースがあります。
保険適用される治療には、手術やステロイド注射などがあります。
費用の目安は、加入している保険によって異なりますが、ステロイド注射で1,100円から、場所によっては数万円になる可能性もあります。
引きつれ(瘢痕拘縮)など機能的な問題がある傷跡
関節部分などにできた傷跡が、皮膚の収縮によって関節の動きを妨げたり、まぶたや口元が引きつれたりする状態を「瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)」といいます。見た目以上に身体的機能に影響があるため、瘢痕拘縮は基本的に保険適用が可能です。
保険適用での瘢痕拘縮形成術の場合、顔面では40,000円程度、その他の箇所では25,000円程度となります。
傷跡修正でも保険適用外となるケース
傷跡修正がすべて保険適用になるわけではありません。
機能的な問題がなく、「見た目をよりきれいにしたい」という目的で修正を行う場合は、美容目的と判断され、自由診療となります。
例えば、ニキビ跡の改善や目立たない傷跡の修正や、タトゥー除去などは、医療的な必要性がないと判断され自由診療になります。
保険適用となるのは、日常生活で身体機能に問題が生じているときです。
保険診療では、健康保険が適用され、治療法や使用する薬剤が国によって定められています。自己負担額は原則3割です。
一方で、自由診療は、健康保険が適用されませんが、より新しい治療法や、美容に特化した治療法が多いです。費用は全額自己負担となります。
傷跡の相談はどこへ?皮膚科と形成外科の違い
傷跡の相談先に迷う方も多いですが、機能的な改善や手術による修正を考えている場合は「形成外科」がおすすめです。
皮膚科は、皮膚の病気が専門です。そのため、皮膚トラブルに関する初期相談や軽症の管理は皮膚科でも可能ですが、手術や再建治療が必要な場合は形成外科へ紹介されるケースがあります。
形成外科は、傷跡や変形、瘢痕などを見た目と機能の両方からアプローチできる専門科です。見た目を重視する美容外科とは異なり、保険診療で対応できる症例も多く扱っています。特にケロイドや肥厚性瘢痕、瘢痕拘縮など、外科的な処置が必要となるケースでは、形成外科医が専門的な知識と技術を持っています。
傷跡修正で受けられる主な治療法
傷跡修正には、様々な治療法があり、傷跡の状態や部位、患者様の希望によって選択されます。
ここでは、傷跡修正の治療法について紹介します。
手術
外科手術は、引きつれのある傷跡や大きなケロイドなど、外科的な処置が必要な場合に選択される治療法です。代表的な手術には「瘢痕切除術」「Z形成術」「W形成術」などがあり、症状によっては「皮膚移植」や「皮弁形成術」といった高度な再建手術も行います。
レーザー
色素沈着を薄くしたり、盛り上がった傷跡を平らにしたり、肌の再生を促したりする治療です。
フラクショナルレーザー、Vビームレーザーなどがあります。
注射
ステロイド注射は、ケロイドや肥厚性瘢痕の赤みや盛り上がり、しつこいかゆみなどを抑える治療法です。
傷跡を硬くしている細胞(線維芽細胞)の働きを注射によって鎮め、症状を和らげながら傷跡を平らにしていきます。症状によっては、筋肉の緊張を和らげるボトックス注射を併用することもあります。
当院の傷跡治療へのこだわり
当院の強みは、「日本形成外科学会専門医」の資格を持つ医師が、直接お話を伺うことです。丁寧なカウンセリングを通して、レーザーや手術といった選択肢の中から、患者様一人ひとりに本当に合った治療法をご提案します。
単に傷跡を治療するだけではなく、「傷跡をいかに目立たなくするか」、そして「皮膚の引きつれなどで損なわれた機能も回復させる」という、質の高い治療に徹底してこだわっています。
また、お仕事などで忙しい方でも治療のスケジュールを立てやすいよう、日帰りでの手術にも対応しておりますので、安心してご相談ください。
傷跡の修正は当院にお任せください
傷跡修正は、美容目的でなければ保険適用の可能性があります。傷跡修正は、見た目の問題だけでなく、機能的な問題も解消するための治療です。
まずは、形成外科の専門医に相談し、ご自身の傷跡の状態や治療法、そして保険適用の可否について確認することをおすすめします。傷跡修正なら、お気軽に当院へご相談ください。
院長紹介
日本形成外科学会 専門医 古林 玄
私は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学附属病院、市立奈良病院を経て東京へ行き、がん研有明病院、聖路加国際病院で形成外科の専門医として様々な手術の経験を積んできました。
がん研有明病院では再建症例を中心に形成外科分野の治療を行い、乳房再建および整形外科分野の再建を中心に手術を行ってきました。聖路加国際病院では整容的な面から顔面領域の形態手術、また、先天性疾患、手の外科、全身の再建手術に携わって参りました。
この経験を活かし、全身における腫瘍切除を形成外科的に適切な切除を目指し、傷跡の目立たない治療を提供できればと考えております。
他にも多くの治療について解説しております。