傷跡修正の費用ってどれくらい?治療別・部位別に徹底解説!

「昔できた傷跡、できれば目立たなくしたいけど…1回で変わるかな」
「子どもの頃にできた顔の傷跡、最近やけに気になるな…」
「傷跡修正って、いくらかかるの?」

鏡を見るたびに、ふとそう感じることってありませんか?
特に20代後半になると、昔は気にしなかった傷跡が、急にコンプレックスを感じることもあります。

本記事では、傷跡修正にかかる料金や治療法、保険適用の有無を丁寧に解説します。
また、1回でどれくらい改善するのかといった実感ベースの情報も網羅しています。
自分に合った方法を選ぶヒントにしてみてください。

 

傷跡修正ってどんな治療?

傷跡修正と聞くと、「完全に傷が消える」と思う方もいるかもしれません。しかし、現在の医療で傷跡を完全に「なかったこと」にすることはできません。

傷跡修正とは、文字通り「傷跡を目立たなくする」ための治療です。例えば、赤みや盛り上がりを抑えたり、へこんだ部分を滑らかにしたり、色素沈着を薄くしたりすることで、傷跡を周囲の皮膚と馴染ませ、ぱっと見で気にならないレベルに近づけることを目指します。

この治療は、大きく分けて「医療目的」と「美容目的」があります。

  • ・医療目的:やけどや外傷による引きつれ、痛み、かゆみなどの機能的な問題がある場合や、社会生活に支障をきたすような「醜状痕(しゅうじょうこん)」と医師に診断される場合。条件付きで保険が適用される可能性があります。
  • ・美容目的:機能的な問題はないけれど、見た目を改善したい場合。基本的に保険適用外の自由診療となります。

注意点として、傷跡を完全に元の肌に戻すことはできません。
しかし、適切な治療を受けることで、赤み・盛り上がり・色素沈着などが軽減され、見た目の印象が大きく変わるケースもあります。

 

保険適用されるケース/されないケースとは?

傷跡修正の費用を考える上で、保険適用の有無は非常に大きなポイントです。ここでは、保険が適用される条件について詳しく説明しています。

 

保険適用になる条件

保険適用となるケースは、機能障害がある場合や「醜状痕」と診断された場合です。醜状痕とは、交通事故などの事故で、体や顔に、傷跡として残ってしまった状態のことを言います。醜状痕の後遺障害は、傷跡の場所や大きさ、見た目の悪さによって等級が判断されます。

機能障害になると、傷跡による引きつれで関節が曲がりにくい、まぶたが閉じられない、痛みや強いかゆみがあるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。

上記のような場合は、保険が適用されます。保険が適用されると、自己負担額は3割負担となり、1回あたり数千円〜数万円程度になることが一般的です。

 

美容目的では保険適用外

一方で、以下のようなケースでは自由診療(自費診療)となり、保険適用外です。

  • ・機能的な問題はなく、単純に見た目をよりきれいにしたい場合
  • ・医師が保険適用外と判断した場合

傷跡の状態や治療目的によっては、保険適用が認められないことがあります。まずは、形成外科を受診し、ご自身の傷跡が保険適用になる可能性があるのかどうか、医師に相談してみるのがおすすめです。

 

傷跡修正にかかる費用は?

治療法によって料金や回数が大きく異なります。以下に代表的な治療の価格帯をまとめました。

手術(傷跡修正)
*ダーマペンは必要時別途麻酔代(1,100円~)

名称 診療料金
傷跡修正 顔 ~2㎝ ¥110,000
傷跡修正 顔 2㎝~4㎝ ¥165,000
傷跡修正 顔 4㎝~6㎝ ¥220,000
傷跡修正 顔 6㎝~+2㎝毎 ¥110,000
傷跡修正 その他 ~2㎝ ¥88,000
傷跡修正 その他 2㎝~4㎝ ¥132,000
傷跡修正 その他 4㎝~6㎝ ¥154,000
傷跡修正 その他 6㎝以上~+2㎝毎 ¥88,000
傷跡修正 ダーマペン ~2㎝ ¥8,800
傷跡修正 ダーマペン 2㎝~4㎝ ¥17,600
傷跡修正 ダーマペン 4㎝~6㎝ ¥26,400
傷跡修正 ダーマペン 6㎝以上~+2㎝毎 ¥8,800

 

「安い」治療法を選ぶ際の注意点

できるだけ費用をかけずに安く済ませたくなる気持ちはよくわかりますが、安さだけで治療法やクリニックを選ぶのは注意が必要です。ここでは、「安い」ものを選ぶ際の注意点を説明します。

 

効果が期待できない場合がある

過度に安価な治療は、必要な機器が揃っていなかったり、十分な治療回数やパワーで行われなかったりすることで、期待する効果が得られない場合があります。結果的に時間とお金の無駄になってしまうかもしれません。

 

リスクや副作用の説明不足

安さを売りにしているクリニックの中には、治療のリスクや副作用について十分な説明がないケースも存在します。肌トラブルや後遺症のリスクを避けるためにも、丁寧なカウンセリングは必須です。

 

追加料金が発生する可能性

提示された費用が「1回あたりの最低料金」で、麻酔代や薬代、アフターケア費用などが別途かかる場合もあります。実際に施術をしてから金額が上乗せされていくことがないように、総額がいくらになるのか、事前にしっかり確認しましょう。

 

医師の経験不足

傷跡修正は専門的な知識と技術が必要な治療です。経験の浅い医師が担当することで、思ったような効果が得られなかったり、新たな傷跡ができてしまったりするリスクもゼロではありません。

「安かろう悪かろう」にならないよう、費用だけでなく、医師の経験やクリニックの信頼性、カウンセリングの丁寧さなどを総合的に判断することが、後悔しないための重要なポイントです。まずは複数のクリニックで話を聞き、相場と比較しながら、総合的に検討してみることを強くおすすめします。

 

一回の治療でどれくらい変わる?効果実感と回数目安

「治療を受けたら、すぐに傷跡が目立たなくなるのかな?」
そう期待する気持ち、とてもよくわかります。しかし、残念ながら1回の治療で劇的に傷跡が消えることはほとんどありません。傷跡修正は、多くの場合、複数回の治療を重ねることで徐々に効果を実感していくものです。

しかし、軽度の傷なら1回目の治療で効果が期待できることもあります。

  • ・赤みや色素沈着ならレーザー治療を1回するだけでもトーン改善できる場合もあります。
  • ・小さな盛り上がりは、1~2回の注射でフラットに近づくこともあります。

「少し赤みが薄くなったかな」「肌のざらつきが少し滑らかになったかな」と言った、ごくわずかな変化を感じられることがあります。

中〜重度の傷は複数回+経過観察が必要です。回数を重ねるごとに、色素沈着の傷跡であれば、2〜3回目で「だいぶ色が薄くなってきた」、5回目頃には「ほとんど気にならないレベルになった」といった変化を実感できることが多いです。

へこんだ傷跡であれば、3〜6回の治療で徐々にコラーゲンが生成され、滑らかになっていくのを実感できるでしょう。切除が必要なケースでは、手術+抜糸+経過観察で1〜2ヶ月かかります。

焦らず、医師と相談しながら治療計画を進めていくことが大切です。

 

まずはご相談ください

本記事では、傷跡修正にかかる費用について解説してきました。昔の傷跡を「完全に消す」ことは難しいですが、「目立たなくする」ことで、あなたのコンプレックスを解消し、自信を取り戻すことは十分に可能です。

まずは、あなたの傷跡が「どれくらいの大きさで、どのような状態なのか」を把握し、それに対して「どんな治療法があり、だいたいどれくらいの費用がかかるのか」を知ることが第一歩です。そして、安さだけに惑わされず、信頼できるクリニック選びを心がけましょう。

一人で悩まず、当院で無料カウンセリングを受けてみませんか?あなたの傷跡に最適な治療法と、具体的な費用について一緒に考えましょう。

院長紹介

日本形成外科学会 専門医 古林 玄

東京皮膚のできものと粉瘤クリニックふるばやし形成外科 新宿院 院長 古林 玄

私は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学附属病院、市立奈良病院を経て東京へ行き、がん研有明病院、聖路加国際病院で形成外科の専門医として様々な手術の経験を積んできました。

がん研有明病院では再建症例を中心に形成外科分野の治療を行い、乳房再建および整形外科分野の再建を中心に手術を行ってきました。聖路加国際病院では整容的な面から顔面領域の形態手術、また、先天性疾患、手の外科、全身の再建手術に携わって参りました。

この経験を活かし、全身における腫瘍切除を形成外科的に適切な切除を目指し、傷跡の目立たない治療を提供できればと考えております。

他にも多くの治療について解説しております。