粉瘤治療は何科でかかるべき?

皮膚にできたしこりを見つけたとき、「何科を受診すればよいのか」と判断に迷う方は少なくありません。特に粉瘤はニキビやほかの疾患と似ていることもあり、自己判断が難しいケースも多いでしょう。

粉瘤の治療では、受診する診療科の選択によって、治療方針や仕上がりの満足度まで変わることがあります。

本記事では、粉瘤の受診先として選択肢となる診療科の違い、症状や状況に合わせた受診の目安や治療の流れを解説します。適切な医療機関を選び、早期に安心して治療するためのヒントとして役立ててください。

 

粉瘤は何科を受診すべき?

粉瘤(ふんりゅう)の治療を受ける際に選択肢となるのは、主に形成外科・皮膚科・美容外科です。それぞれの特徴は以下のとおりです。

形成外科 皮膚科 美容外科
診断
治療方法 外科手術 薬・切開・クリニック紹介 美容目的の処置
専門 手術・整容医療 皮膚疾患全般 美容医療中心
保険適用
(自由診療が多い)

皮膚科は「粉瘤かどうか診断したい場合」に適しています。一方で形成外科は、傷や変形をただ修復するだけでなく「いかに綺麗に治すか」を追求する、特殊で繊細な手技が求められる専門診療科です。

機能面と整容面(見た目)の両方を考慮して治療を行うため、顔や首など目立ちやすい部位にある粉瘤の手術や、術後の傷跡が気になる場合には、形成外科を受診することでより美しい仕上がりが期待できます。

美容外科が選択肢になることもありますが、粉瘤は基本的に健康保険が適用される疾患であるため、まずは皮膚科もしくは形成外科の受診が基本となります。

 

どの科にいくべきか迷う場合の判断基準

実際に「どちらの科に行くべきか迷う」という方も多いでしょう。その場合は、以下を目安にするとよいでしょう。

形成外科 皮膚科
・しこりが長期間消えない
・徐々に大きくなっている
・手術を検討している
・顔や首などの目立つ場所にある
・粉瘤かほかのできものか判断できない
・初めてしこりができていることに気づいた
・まず診断だけ受けたい

粉瘤は放置すると悪化する可能性があるため、早めに受診することが大切です。

 

粉瘤とは

粉瘤とは、皮膚の下に袋状の組織(嚢腫)ができ、その中に垢や皮脂などの老廃物がたまる良性腫瘍です。数mm程度の小さなふくらみから始まり、初期は痛みやかゆみを感じないケースが一般的です。

ただし、時間の経過とともに徐々に大きくなることがあり、炎症を起こすと赤み・腫れ・痛みなどの症状が出ることがあります。

粉瘤は自然に治癒することはありません。また、内部にある袋状の組織を取り除かない限り再発する可能性があります。

粉瘤ができる原因について詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

粉瘤(アテローム)の原因とは?できる理由・炎症・治療法を解説!

 

粉瘤を放置するリスク

粉瘤は良性腫瘍であるものの、放置すると次のようなリスクが生じます。

  • ・炎症を繰り返し、赤み・腫れ・痛みが悪化する
  • ・痛みが強くなり日常生活に支障が出る
  • ・感染症を起こし膿や独特の強い臭いを伴う
  • ・徐々に大きくなり手術時に身体への負担が大きくなる
  • ・炎症を繰り返すことで傷跡が残りやすくなる

 
特に、炎症を起こした状態のまま放置すると、治療の難易度が高くなります。早期に専門医を受診することで、身体に負担の少ない治療が可能です。

なお、炎症性粉瘤については以下の記事で詳しく解説しています。

炎症性粉瘤について

粉瘤の治療と受診から手術までの流れ

粉瘤の治療は、外科的手術による切除が基本です。代表的な手術方法として、粉瘤を切開して取り除く「切開法」と、小さな穴から内容物と袋を取り出す「くり抜き法」があります。術式は、粉瘤の状態によって選択されます。

手術までの一般的な流れは以下のとおりです。

  • ・医療機関で診察・診断
  • ・粉瘤の状態の確認(炎症の有無など)
  • ・治療方針の決定
  • ・局所麻酔を行い手術(日帰り)
  • ・術後の経過観察

 
多くの場合は日帰り手術が対応可能であり、身体への負担は比較的軽い治療とされています。

 

当院(梅田形成外科)の粉瘤治療の強み

当院では、形成外科専門医による診断と手術を行い、できるだけ傷跡を目立たせない治療を重視しています。

豊富な経験を持つ「日本形成外科学会認定 形成外科専門医」が執刀

形成外科クリニックを選ぶ上で最も重要なのは、形成外科専門医が手術を行っているかどうかです。
形成外科専門医資格は、医師免許取得後に2年間の初期臨床研修を終え、さらに4年以上の厳しい専門医研修を経て、資格試験に合格した医師のみに与えられます。当院では、この高度な知識と緻密な技術を認められた形成外科専門医が、数多くの粉瘤手術を担当しております

プライバシーに配慮した女性医師による診察・手術

粉瘤は、胸周りや臀部(お尻)、デリケートゾーンなど、人に見られにくい部位にできることも珍しくありません。男性医師には患部を見せづらいと受診をためらってしまう方のために、当院では女性医師による診察および手術にも対応しております。デリケートな部位のしこりでお悩みの女性患者様も、安心してご相談いただけます。

組織生検による正確な診断と、大学病院等との連携体制

当院では、摘出した組織の生検(病理検査)を行い、医学的根拠に基づいた正確な診断を行っています。そのため、イボやほくろ、その他の類似疾患との鑑別が確実に可能です。

また、万が一悪性の疑いがある場合や、全身麻酔での手術が必要と判断したケースでも、連携する大学病院等の高度医療機関へスムーズにご紹介できる安全なサポート体制を整えています。

健康保険適用・日帰り手術対応で負担を最小限に

粉瘤の検査から診断、手術に至るまで、当院での一連の治療はすべて健康保険適用で行っています。(民間の医療保険の給付対象になる場合もあります。)

また、多くの粉瘤は入院不要の日帰り手術が可能です。手術自体は5~20分程度で終了するため、お身体への負担も少なく、お仕事などで忙しい方でも無理なく治療を受けていただけます。予約制を導入しており、院内での待ち時間軽減にも努めています。

 

粉瘤に関するよくある質問(Q&A)

Q. 粉瘤は自然に治りますか?

A. 自然に治ることはありません。根本治療には、袋状の組織を取り除く手術が必要です。

Q. 粉瘤は自分で潰して中身を出してもいいですか?

A. 絶対に自分で潰さないでください。無理に押し出すと、周囲の皮膚組織を傷つけたり、細菌が入り込んで強い炎症(化膿)を引き起こしたりする危険があります。また、袋状の組織が残っている限り何度でも再発します。

Q. 粉瘤はニキビとどう違うのですか?

A. 粉瘤とニキビは見た目が似ていますが、原因や治療方法などまったく異なる疾患です。ほかの疾患との違いは以下のページで詳しく紹介しています。

内部リンク:粉瘤と尋常性痤瘡(ニキビ)の違い – 大阪梅田形成外科粉瘤クリニック
内部リンク:こぶのような粉瘤と、類似疾患について – 大阪梅田形成外科粉瘤クリニック

Q. 粉瘤の手術は痛いですか?

A. 手術中は局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時にチクッとした痛みを感じる程度です。術後に麻酔が切れると軽い痛みが出ることがありますが、痛み止めで十分に抑えられる範囲です。

Q. 保険は適用されますか?

A. 粉瘤の治療は、健康保険の適用対象です。

Q. 一度手術をして切除すれば、再発しませんか?

A. 適切な手術で袋状の組織を完全に取り除けば(切除すれば)、同じ場所からの再発はほとんどありません。ただし、体質によって別の場所に新しい粉瘤ができることはあります。

 

まとめ

粉瘤は、形成外科または皮膚科を受診するのが基本です。手術による根本治療や、傷跡の仕上がりを重視する場合は手術を専門分野とする形成外科が適しています。

粉瘤は自然に治ることはありません。放置すると、炎症や腫れ、痛みが強くなったり徐々に大きくなったりすることがあります。そのため、気になるしこりや違判断がある場合は、早い段階で医療機関を受診することが大切です。

当院では、形成外科専門医による診察と手術により、粉瘤の状態に応じた適切な治療を行っています。傷跡や仕上がりにも配慮した治療を心がけておりますので、粉瘤が疑われるしこりや治りにくいできものがある場合は、お早めにご相談ください。

 

院長紹介

日本形成外科学会 専門医 古林 玄

東京皮膚のできものと粉瘤クリニックふるばやし形成外科 新宿院 院長 古林 玄

私は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学附属病院、市立奈良病院を経て東京へ行き、がん研有明病院、聖路加国際病院で形成外科の専門医として様々な手術の経験を積んできました。

がん研有明病院では再建症例を中心に形成外科分野の治療を行い、乳房再建および整形外科分野の再建を中心に手術を行ってきました。聖路加国際病院では整容的な面から顔面領域の形態手術、また、先天性疾患、手の外科、全身の再建手術に携わって参りました。

この経験を活かし、全身における腫瘍切除を形成外科的に適切な切除を目指し、傷跡の目立たない治療を提供できればと考えております。