できもの(おでき)とは?代表的な症状・治療法を徹底解説!

できものとは?

できものとは、皮膚に生じる腫瘍やしこりのことです。種類によって体のあらゆる部位に生じ、また色や硬さも様々です。

そして、その原因は良性・悪性の腫瘍だけでなく、イボやニキビなどもあげられます。 できものには、痛みなどの自覚症状がないものがほとんどです。 しかし、進行した場合には痛みや出血、悪臭などの症状が出ることや、大きさや見た目が変化する場合があります。 悪性腫瘍の場合もちろんですが、イボや粉瘤であってもなるべく早期に手術することで、将来の負担を減らすことができます。

できものの種類

粉瘤(アテローム)

粉瘤(アテローム)とは、一般的に“しぼうのかたまり”と呼ばれることがあります。
しかし、実は本当の脂肪の塊ではありません。粉瘤とは、表皮嚢腫とも呼ばれる良性の腫瘍です。皮膚の下に袋状の組織ができ、そこに皮脂や角質といった老廃物が溜まったものを粉瘤(アテローム)と言います。

はじめはほとんど目立つことはなく、ニキビやしこりのように感じます。しかし、粉瘤は放置すると皮膚が隆起するほど大きくなり、独特な臭いを放ったり、細菌などの感染により炎症を引き起こす可能性があります。
ニキビやふきでものと異なり、粉瘤(アテローム)は手術を行わない限り根治できないのが特徴です。 そのため、ご自身で潰してしまうと炎症の恐れがあり、さらに組織が残ると再発するため、早急な措置が必要になってきます。

患者さんには「粉瘤(アテローム)できやすい体質なのでしょうか」などの質問を受けることありますが、発生の原因は判らない場合が多数です。また、炎症の原因は細菌感染以外にも粉瘤が潰れることで老廃物が皮膚内部に広がることがあげられます。

脂肪腫(リポーマ)

脂肪腫(リポーマ)は脂肪細胞の良性腫瘍で、柔らかくて痛みのない、1cm~10㎝ほどの腫瘍のことで、アテローム、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)と呼ばれることもあります。
赤くならずに大きくなることもあり、この部分を圧迫すると臭いを伴うドロドロした液体が出ることがあります。この液体は内部に溜まっていた皮脂や角質で、細菌が侵入すると化膿してきて腫れや痛みを伴うようになります。そういった場合は、早急な治療が必要です。脂肪腫は自然治癒することはなく、手術しなくとも命に関わる事はありませんが、放置しているとどんどん大きくなるだけではなく、大きくなってから切除した場合、傷跡が残ってしまうデメリットがあります。そのため、大きくなる前に手術をし取り除くことが重要になってきます。

石灰化上皮腫(毛母腫)

顔、腕などに見られることが多い、0.5~5cm程度までの皮下腫瘍です。 症状は、皮膚の一部に石灰化が起こり、硬い石の様な塊ができますが、良性の腫瘍です。 基本的には痛みは生じませんが、押すと痛みが出たり、痒みを感じることがあります。

腫瘍が大きくなるにつれ、皮膚が薄い部分では青黒い色に見えることもあります。 感染や異物反応を起こすこともあり、その場合には、痛みや痒みが強くなります。 また、時には皮膚に穴が開いてしまうこともあるので手術して切除する事をおすすめします。 詳しい原因はまだ分かっていませんが、若年者の腕や頸などに発生することが多いです。 また、男性より女性の方ができやすい傾向があります。

ほくろ

「ほくろ」のことを医学用語では「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と言います。 ほくろは、誰にでも1つは有ると思いますが、危険なものである可能性もあります。 理由としては、ほくろを皮膚がんと見分けることが非常に難しいためです。 診療でも患者さんからの症状や状況をじっくり伺ってから検査を行っています。

ほくろが悪性であると疑いが強い、リスクが高いと判断した場合には、手術で切除した後、病理検査を行うことで診断が確定します。当医院は患者様の症状や状況に合わせた適切な治療法を提案しますので、少しでも皮膚がんの特徴と似ていたる、ほくろが気になる方は診断を受けることをおすすめします。

イボ

「イボ」は、皮膚から盛り上がっている小さなできもののことを言います。炎症や日常生活に支障をきたすものもあるので、大きくなって綺麗に直すことが困難になる前に医者に相談するのが良いでしょう。

イボ(尋常性疣贅)

最も一般的なイボです。原因はHPVで、皮膚にできた小さな傷から感染し発症し、形状は様々あります。

水イボ(伝染性軟属腫)

水イボは、ウイルスでうつる病気で、子どもに移りやすいです。

老人性イボ(脂漏性角化症)

30代のころから出現し、加齢とともに増える皮膚の良性腫瘍です。 加齢によりできやすいイボですが、20代で発症する方も少なくありません。 加齢と紫外線が主な原因です。遺伝の影響もあると言われています。

アクロコルドン(首イボ)

軟性線維腫とは、首や脇の下などにできやすい良性のイボのことです。 服や装飾品が引っかかり、チクチクすることや、炎症を起こすことがあります。

皮膚線維腫

成人女性に多く、腕、大腿部や脚などに現れる硬く隆起性の腫瘍です。 時折、痛みや痒みを生じますが無症状な事も多いです。原因ははっきりしていませんが、虫刺されや外傷に反応して発生することもあります。

基本的には外科的切除になります。 大きいものや、増加傾向にあるものは、まれにDFSP(隆起性皮膚線維肉腫)という悪性腫瘍との鑑別が必要なため、顕微鏡による検査(病理検査)を行います。大きくないものや症状のないものは経過観察とすることもあります。

外骨腫

別名、「外骨腫」とも呼ばれていて、骨腫瘍のなかで最も多い良性腫瘍です。 前額部や頭蓋では疼痛はありませんが、整容面の問題で切除を希望する患者さんが多いです。 基本的には手術による摘出を行います。骨に出来る腫瘍ですが、局所麻酔で切除することが出来ます。 創部は細かく縫合することで出来るだけ目立たないようにします。

ガングリオン

ガングリオンはなかにゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。 関節には骨と骨を繋ぐ関節包があります。関節包の中には潤滑油である滑液が溜まっています。液体がなんらかの原因で外に漏れ出し、袋状の腫瘍になっています。

主に手関節に出来ますが、指の付け根の腱鞘などからも出来、治療は保存療法または外科的な摘出になります。 保存療法による穿刺吸引で再発を繰り返す場合に手術による治療を考慮する場合が多いです。

神経線維腫

柔らかく少し赤い良性の皮膚腫瘍で様々な大きさのものがあります。単発性のものと多発性のものがあり、多発性の場合にはフォン・レックリングハウゼン病を疑います。 痛み等の症状はありません。しかし、整容面で摘出する場合が多く、外科的な切除を行います。

神経鞘腫

末梢神経のシュワン細胞から出来る良性腫瘍で、皮下などの軟部組織に発生しますが、脳、脊髄、消化管など、いろいろな部位に生じます。 皮下の神経鞘腫は圧迫すると痛みを生じ、外科的に治療を行います。大きな神経から発生している場合には術後に神経障害が起きるため、慎重な治療が必要になります。

脂腺母斑

神経鞘腫は末梢神経の構成細胞であるシュワン細胞由来と考えられる良性腫瘍です。生まれつき存在する黄色のあざで、頭部によく出来るとされています。思春期あたりに大きくなり始め、その時に気づく場合もあります。 まれに腫瘤となり悪性化することもあるため、切除が考慮されます。

表皮母斑

出生時または幼少時から見られる表皮の過形成によるあざです。 新生児の1000人に約1人に発生するとされていますが、原因は不明です。 自然消退はなく、徐々に母斑の範囲も大きくなります。手術による切除か、メスで浅く削る治療を行うことがあります。

できものの治療方法

粉瘤の治療

粉瘤は以下の2つの手術法を用いて摘出します。

  • くりぬき法
  • 切開法
くりぬき法

特殊な機械で粉瘤に小さな穴を開け、袋の内容物を揉み出し、粉瘤の袋がしぼんだ状態できれいに取り出す方法です。 手術時間は5分~20分と短い時間で負担も少ない手術法です。

切開法

局所麻酔を行った後、実際に切開を行い粉瘤を取りだしていきます。切開方法は、再発する可能性が低いため、患者様の状態によって切開法を選択する場合があります。 当院の治療は痛みを軽減し、手術痕も残らないような手術を行っています。 また、たとえ炎症性の粉瘤であっても、事前の診療で適切に判断し、基本的には入院せずに日帰りで手術が可能です。

脂肪種の治療

脂肪腫の治療は基本的には外科手術を行います。 他の疾患と鑑別するために診察を行い、最善の選択をしていただきます。

当院では傷跡を目立ちにくくするように、形成外科専門医が患者様の状態に合わせて最適な手法で手術致します。痛みの軽減はもちろん、脂肪腫の手術であっても適切に判断し日帰りでの手術を受ける事ができます。

石灰化上皮腫(毛母腫)

石灰化上皮腫の治療法は外科的切除になります。 簡便で侵襲もないためエコーにて診断を行い、手術を行います。 石灰化上皮腫は石の塊なので、状態によって取り出せる範囲を切開し、小さい穴を開けて石を砕きながら摘出する場合もあります。 また、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合もありますので、術後は病理検査にて判断が必要になります・

ほくろ

ほくろは、手術で切除し病理検査を行います。 治療では綺麗な仕上がりを心がけておりますので、安心してご来院ください。大半はレーザー治療を行っていきます。レーザー治療で悪性だった場合は、切除になる可能性があります。

イボ

イボの治療で保険が適用される方法は「液体窒素治癒」と「イボ剥ぎ法」になります。

液体窒素治療

冷凍凝固は皮膚のできものに-196度の液体窒素を当てて凍傷をおこしてできものを壊して取り除く治療です。 また、液体窒素治療は免疫を活性化させる効果があり、ウイルスの排除も期待できます。

イボ剥ぎ法

局所麻酔を行ったうえで手術によりイボを切除します。1回の治療での完治率が高く、形成外科で受けることで傷痕の心配もありません。

治療後の注意点

特特に切開などの手術があった場合、術後当日・翌日は激しい運動や長時間の入浴などの血行が良くなる行為や、出血のリスクが高まる行動は控えて頂きますようお願いしております。 術後1~3日はガーゼーを貼り、血が滲むため毎日交換を行っていただきます。

血や体液でガーゼが汚れなくなったら、テープを貼って過ごすようになります。 傷痕は2~3週間で一度硬くなり、徐々に柔らかくなっていきます。この時注意することは、シャワーはガーゼを交換すれば問題はありませんが、入浴は感染の可能性があるため抜糸までは避けて頂くようにお願いしております。

また飲酒についても治りが確実に悪くなるので、最低手術後3日間、可能ならば1週間は控えるようにしましょう。 患者様の体質や環境によってはケロイドや肥厚性瘢痕になる場合があります。 部位や傷・腫瘍の大きさなどによりこれらの制限の内容や期間は変わってきますので、状態を見ながら医師がしっかりご説明いたしますので、お気軽にご来院くださいませ。

できものの予防とは?

粉瘤ができる原因は体質であることが多いため、予防は難しいです。ただ、ウイルスやケガも原因のひとつであると言われているため、ニキビによる組織の破壊と治癒を繰り返すことで粉瘤ができる場合もあります。そのため、ニキビの治療をしっかり行うことで毛穴に老廃物を溜まらないように心がけることが重要です。

昔はビタミンCの内服や抗生剤を処方して経過で様子をみることが多かったのですが、現在ではピーリング作用のある薬や、殺菌作用のある塗薬が保険適用になります。角質をとることで皮膚の老廃物が溜まりにくくなり、皮膚の状態を正常化することができます。 市販のものよりも、しっかりクリニックで診断を受け、しっかりと予防していくことが重要になります。

当院での治療

当院ではまず手術の前の検査において、患者さんをしっかり診断していきます。 診断の結果と患者さんの状態に合わせた治療方法を詳しくご説明し、最善の治療を行います。

基本的に炎症性の粉瘤であっても日帰り手術を可能にしておりますので、短時間での処置をすることができます。 できものについて不安がある方、当院では丁寧な診察を心がけておりますので、お気軽にご来院ください。

関連記事